Economy
「構造改革」の名の下に、消費税が大幅にアップされようとしている。
税金の無駄遣いは一向に減らず、国と地方自治体の借金は1000兆円を超えている。
そのしわ寄せが、私たちの日々の生活にさらに重くのしかかってくる。
そんな現実を前にただ嘆いたり、ぼやいたりしているだけでは意味がない。
自分たちの手で新しい経済と暮らしの在り方、人と人とのネットワークを創り出せないか?
小泉構造改革と並行するかのように全国に広がった地域通貨は、こんな問題意識から生まれてきた。
本書では、ゆっくりではあっても確実に、全世界の様々なコミュニティーで普及しはじめている「地域通貨」について、わかり易く解説している。
2006年1月、ダボスで開催された世界経済フォーラムにおいて、石油メジャーや中東の国営石油会社のトップ、アメリカ政府の高官や大手保険会社社長などが参加したあるシュミレーションが行われた。
世界3カ所で同時テロが発生し、4カ月以上にわたって日量数百万バレル、世界供給量の約5%の原油が不足した場合、世界経済はどうなるのかをシュミレートしたのだ。
シュミレーションの結果、原油価格は一夜にして2倍以上に跳ね上がった。
それほど原油市場は逼迫しているのである。
2004年12月7日付『エコノミスト』は、「地震と日本経済」をテーマに特集を組み、首都直下型地震の被害想定額は100兆円にも上ると警告を発した。
続きを読む: 首都直下型地震の被害想定額は100兆円
昨年リーマンショックが起きるまで、ほとんどの経済アナリストは楽観的な未来を夢見ていた。
小泉構造改革により、日本の金融市場を席巻した外国勢は、莫大な利益を獲得していたからだ。
海外から日本に投資された株式評価益は、2003年度と2004年度の合計で24兆円にも上っていた。
これを可能にしたのは、日米の「デット・エクイティ・スワップ(債務と株式の交換)」だ。
昨年秋、リーマンショックを発端に世界金融危機の嵐が巻き起こった。
その最中に出版された岩波ブックレット『世界金融危機』。
著者の一人である金子勝氏は、早くから未曽有の金融危機到来に警鐘を鳴らし、「悪魔の予言」と恐れられていた。
この本を読めば、世界金融危機は未だ収束していないことがよく分かる。
産業革命以降のわずか数百年の間に、人類は限りある地球資源を浪費し尽くそうとしている。経済成長主義から抜本的に脱却しなければ、われわれは次世代への責任を果たすことはできない。
そもそもこれまでの経済成長を支えてきたパラダイムは、資源や環境は無尽蔵に存在することを前提に、労働によってそれに付加価値を与える、つまり価値の源泉は労働にあるとする考えだ。
ゆえに資源はどんどん浪費していいから、労働生産性を上げることが至上命題とされてきた。その結果現代社会は恒常的に生産過剰、供給過剰に陥り、慢性的に労働力は余っている。
さらに悪無限的に労働生産性の向上を目指せば、失業者や低賃金で使い捨てのパート・アルバイトはますます増大し、ワーキング・プアは深刻化する。正規雇用労働者も、人減らしのなかで過重な労働を強いられ、過労死やうつ病に追い込まれる。
現代社会では働けば働くほど苦しく、不幸になる。このパラドックスは、労働生産性の向上こそが価値を増大させると考え続ける限り打開できないのである。
今やこのパラダイムそのものを見直し、労働生産性ではなく環境効率性を重視する経済と社会へと構造転換することこそが必要だ。

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