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ツーリング洞爺湖15日目 サミットで厳戒体制の洞爺湖に突入
7月3日、いよいよ長万部から洞爺湖を目指して出発。 前日に引き続いて長い単調な道が延々と続く。
そしてこれまたかなり規模の大きな峠をいくつか越える。 標高プロファイルを見ても、かなりのアップダウンが続いたことが分かる。
長万部をスタートしてからコンビニもなく、いい加減に嫌になってガソリンスタンドで「このあたりにコンビニはありませんか?」と尋ねると、「この先の坂を登って降りたところにありますが、まだかなり先ですよ」と言われてがっかり。
それでも気をとりなおして峠をこえて一気に下り、やっと街並みが見えてきたと思った矢先、ついに検問に遭遇。 まさか自転車のツーリングは止めたりしないだろうと思っていたら、ピーッと笛の音がして歩道に誘導される。
埼玉県警の機動隊だ。現場の指揮者と思われる人物が「どこに行くんですか? 名前は? 住所は? 目的は?」と聞いてくる。私は「温暖化防止を訴えて東京から走ってきて、洞爺湖へ行くんですよ」と答えたが、後方ではカバンやザックの中を見せろとしつこく問われている。
あまりにしつこいので、「自転車で危ないことなんかできないのは良くわかってるでしょう?」と少々怒り、なんとか離脱。
ところがである。その検問場所からわずか数百メートル進んだところで、今度は道路の反対側から機動隊が飛び出してきて走って追いかけてくる。 道路の両脇には何十メートルかおきに警官が立ち、さらに2人か3人1組で巡回している。その1組が私たちを追いかけてきたのだ。
私は「今しがた検問を受けたばかりだから問い合わせをすればよい」と半ば無視。
機動隊員はすごすごと引き返したが、次はモンキーに乗った警官が尾行してくる。どこかの脇道にでも入ったらと監視しているのだ。
そして1キロほど進んだところで、洞爺湖へ抜ける大きなトンネルの入り口が。
おそらくサミット開催に合わせて最近つくられてものだろう。 トンネルの手前からサミット会場となるウィンザーホテルが見える。
このトンネルの入り口でも再度の検問。トンネルの上にも警官が配置されている。
ここでも「さっき埼玉県警に検問されたばかりだから問い合わせしてくれ」と語気を強めて抗議。
やっとトンネルに入ったと思ったら、ものすごい数の警察車両がひっきりなしに非常灯を回転させて通行している。まさに日本警察の持てる人員と物量を総動員して威嚇警備しているのである。
MTBにまたがった白バイ警官もいた。
当然洞爺湖周辺もものものしい警備だが、そんななかついに湖畔に到着。
記念撮影し、『銀輪の風』の取材のため湖の外周道路を走り、ウィンザーホテルの真下に迫る。
ここでも福島県警の機動隊が飛んできて職質を受けた。この職質はかなりしつこく、一人の警官に話をしても、後から応援に来た警官がまた一から聞こうとする。
横山さんはさすがに我慢の限界を超えたのか、「いいかげんにしろ!」と一喝して警官を無視して離脱。
私も「もういいでしょう」と離脱したが、横山さんに職質していた警官がやってきて「あの人を怒らせたみたいだけど、仕事だから申し訳ないと謝っておいて」と一言。
何かあれば責任者の首が飛ぶサミット警備。現場の警察官も必死なのだろうが、それにしてもこれだけ発達したIT時代にも関わらず、警察官は現場でまったく警備情報を共有していない。ただただ物量に頼っているだけだと感じた。
ちなみに湖の上も、ウェットスーツに身を包みウォーターバイクにまたがった警官が走り回っていた。
取材を終えた私たちは洞爺湖温泉街のなかのラーメン屋で昼食をとり、この日の宿である北湯沢ユースホステルを目指す。 洞爺湖温泉街には、見事なひまわり畑に「歓迎 北海道洞爺湖サミット」の看板が掲げられていたが、こんな過剰警備のなかでどれほどの人がこの看板を目にしたのか。洞爺湖温泉にはほとんど観光客はいなかった。
洞爺湖から北湯沢までは延々と登り坂が続く。 午前中もアップダウンが激しかったから、さすがに最高齢の鴇沢さんは疲労困憊。しかも重いザックをかついでいる。
そこで斎藤さんのサイクルトレーラーに鴇沢さんのザックを回収してもらい、なんとかユースホステルに辿り着いた。
この日の走行距離は91キロ。 洞爺湖に着き一段落した夜だった。
