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ツーリング洞爺湖8日目 重茂半島縦断(下)重茂漁港から宮古市「豊かな三陸の海を守る会」の方々に感謝
トドヶ崎を後にした私たちは、いよいよ重茂漁港へ向かう。
重茂漁協では、六ヶ所村再処理工場から放射能が排出されることに反対している。
その背景には、手間暇かけて豊かな海を守り続けてきた取り組みがあることは、前夜山田町で聞いた話でも良く分った。 確かに林道には合成洗剤使用禁止のこんな看板が。
そして川の水の美しいこと。 ゴミ一つないこんなきれいな川は滅多に見れない。 子どもの頃に遊んだ清流を思い出させる。
この川が海へ流れ出る場所に重茂漁港はあった。
驚いたのは、近代的な設備が整った漁港だったこと。
港のすぐそばには、アワビの養殖施設もある。 経営的にもしっかりと確立された漁協だと噂には聞いていたが、だからこそ生活のために豊かな海を守り続けようとする意欲が強いのだろう。
堤防の上で釣りをしている男性と話をする。 「東京から北海道まで自転車で走っているんです」と自己紹介すると「夕べのテレビでやっていた3人か? そうだと思ったよ」との答えが。 前日取材を受けたテレビ岩手は、しっかり夕方のニュースで放映してくれたようだ。
ちなみにこの日の岩手日報朝刊にも記事が掲載された。
午後1時過ぎ、私たちは重茂漁港を後にし、宮古市へ向けて再スタート。ここから再びヒルクライムが続いたが、峠をこえて宮古湾側に出ると後は海岸線の気持ち良い道をひたすら走るだけ。
午後3時頃にはその日の宿となる宮古市の西上村地区公民館に到着。なんと入口には「ご苦労様 ツーリング洞爺湖ご一行様」と掲げてあり、感謝感激!
近くの銭湯で汗を流し、夕方6時半ごろから「豊かな三陸の海を守る会」の人たちと交流会。 その日の朝採れたての大皿山盛りのホタテに舌鼓を打ちながら会話が弾む。
「以前宮古湾の埋め立て計画があったが、それは中止させた。それでも年々宮古湾の汚染は進んでいる。ましてや再処理工場からの放射能排出で海が汚染されることなど認められない」
「日本原燃は地元青森には安全だ、安全だと説明し、隣接する岩手にはまともな説明をしていない。岩手では放射能の海洋放出を規制する法律の制定を求める請願がほとんどの自治体で採択されている」
まさに県民を挙げて再処理に疑問や怒りを感じている実情が痛いほど理解できた。
「豊かな三陸の海を守る会」の主張はきわめて鮮明だ。
いただいたチラシには次のように記してある。
日本の法律は私たちを放射能から守っているのでしょうか。
◎環境基本法 第十三条
放射性物質による大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染の防止のための措置については、原子力基本法 (昭和三十年法律第百八十六号)その他の関係法律で定めるところによる。
◎原子力基本法
※大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染の防止のための措置に関する条項なし
<その他の関係法律(食の安全に関する法律除き)>
◎大気汚染防止法 第二十七条
この法律の規定は、放射性物質による大気の汚染及びその防止については、適用しない。
◎水質汚濁防止法 第二十三条
この法律の規定は、放射性物質による水質の汚濁及びその防止については、適用しない。
◎土壌汚染防止法 第二条
この法律において「特定有害物質」とは、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の物質(放射性物質を除く。)であって、
◎廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第二条
この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
◎海洋水産資源開発促進法 第二十一条
この法律の規定は、放射性物質による水質汚濁等及びその防止については、適用しない。
◎核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 第七章 雑則 (海洋投棄の制限) 第六十二条
核原料物質若しくは核燃料物質又はこれらによつて汚染された物は、海洋投棄をしてはならない。ただし、人命又は船舶、航空機若しくは人工海洋構築物の安全を確保するためやむを得ない場合は、この限りでない。
◎日本国憲法 第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
どうして、このような法律のもので、安心して最低限度の生活を営むことができるのでしょうか。
問い合わせ先 岩手県宮古市 豊かな三陸の海を守る会
メール:sanriku385【at】ksn.biglobe.ne.jp *【at】を@に変更して送信してください
日本において国策として進められている原発と再処理。放射能を垂れ流しても罪に問われないカラクリが巧妙につくられているわけだ。
長くてもわずか50年から100年、ほんの1世代か2世代の物質的繁栄のために、何千年、何万年にもわたって環境を汚染する放射能を垂れ流すことがどれほど愚かなことか。
宮古での「豊かな三陸の海を守る会」の人々との交流で、あらためてそれを痛感した。
この日の走行距離は、58キロ。
ツーリング中の最難関を予想していたが、確かに標高プロファイルを見るとアップダウンのなかでのべ1000メートル近く登坂したことが分る。



