Review
イギリス・チャンネル4製作『隠された被曝労働 ~日本の原発労働者~』(Nuclear Ginza)
日本のマスコミが一切報じない原発労働者の被曝問題。
それを1995年、イギリスのチャンネル4がドキュメンタリーにした。
原発は、通常の運転のために大量の労働者の被曝労働を必要とする。
原発サイト内で放射能を雑巾で拭き取る下請け労働者。
彼らからすれば、原発がクリーンで環境に良いなどという宣伝は、本当にお笑いでしかないだろう。
このドキュメンタリーの取材対象となったフォトジャーナリストの樋口健二氏は、著書『闇に消される原発被曝者』(三一書房)のあとがきの中で、次のように語っている。
「私は巨大科学としてしか、原発をとらえない人々に対して、被曝者が居ないだけでなく、居ないことにしている体制を知ってほしいという願いを込めて、今まで取材をつづけてきた」
私は何度も彼の講演を聞いたことがあるが、何歳になっても信念を失わない気骨のジャーナリスト魂をもった人だと感じた。
最大スポンサーの電力会社の顔色にビクビクして、被曝労働問題を一切報道しない日本のマスコミは、ジャーナリズムの名には値しない。
なぜ日本社会の闇とも言えるこの問題を、イギリスの製作会社しか報道できないのか。
そこに、この闇の深さが象徴されている。
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