Ecology
「もんじゅ・プルサーマル・再処理」は核のゴミ問題を先送りする隠れ蓑
電力会社すら、本音のところでは採算性に展望のない高速増殖炉開発には及び腰だと言われる。
にも関わらず電力会社が核燃料サイクルを否定できない最大の理由は、そもそも使用済み燃料の最終処分方法がまったく決まっていないからだ。
日本で稼動している原発サイトには、使用済み燃料を貯蔵するプールがある。
この貯蔵プールは、緊急時に炉心の燃料を移すためにも、必ず一定の割合で空けておかなければならない。
そのスペースを含めてもしこの貯蔵プールが一杯になると、原子炉のなかから使用済み燃料を取り出すことができないから、新しい燃料を装荷できない。
つまり原発は稼動できなくなる。
100万KW級の原子力発電所を1年間運転すると、使用済燃料が約30トン発生する。
毎年必ずこれをどこかに持ち出さないと、原発は運転できないわけだ。
ところが日本には、放射性廃棄物の最終処分場が存在しない。
場所も管理の方法もまだ決まっていない。
原発を運転し続けるのは、「トイレなきマンションに住むに等しい」と言われるのは、膨大な核のゴミをどう処分するのか、この先何万年にもわたってどう管理してくのかについて何も決まっていないからなのだ。
最終処分場も決まっていないのに、原発サイトから使用済み燃料を移動させないと原発を稼動できないので、とりあえず使用済み燃料を「再処理」する建前になっている。
その建前の下に、青森県六ヶ所村に建設された日本原燃株式会社の再処理工場には、全国の原発から使用済み燃料が次々と運び込まれている。
しかし青森県は、再処理工場を受け容れたものの、核のゴミの最終処分地となることは明確に拒否。
運び込まれた核のゴミは、いずれどこか他の場所に移さなければならない。
再処理をしても、いや、再処理すればするほど核のゴミは増える。
一体それをどこに持って行くのか?
何も決まっていないが、とにかく原発を稼動するために、とりあえず使用済み燃料を青森に押し付けている。
まさにその場しのぎ。矛盾をただ先延ばしにしているだけの、とんでもない無責任政策なのである。
しかし、再処理をすれば最も危険性の高いプルトニウムが抽出される。
8キロあれば原爆を1個作れると言われるこのプルトニウムを、日本は海外での再処理委託分をあわせ、既に40t近く保有している。
これでは、「日本はなんでこんなにたくさんのプルトニウムを持っているのか? ひょっとして核武装するつもりじゃないのか?」と海外から疑惑の目で見られてしまう。
しかもプルトニウムを燃やすはずの「もんじゅ」はナトリウム漏れ事故で運転を停止。
あわてた政府と電力会社は、通常の原発でプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を燃やす「プルサーマル計画」を開始した。
「プルトニウムはちゃんと原発で使いますよ」とアピールしたいのだろうが、今後六ヶ所村の再処理工場が稼動してさらに大量のプルトニウムが抽出されれば、プルサーマル計画も「焼け石に水」だ。
だからどんなに無理があっても、大量のプルトニウムを燃やす増殖炉開発の看板を下ろせないというのが政府や電力会社の本音だろう。
「もんじゅ」は「夢のエネルギー」の可能性を探るために再稼動されようとしているのではない。
日本の原子力政策、エネルギー政策の無計画、無展望、無責任の象徴が「もんじゅ」なのである。
その証拠に、どんなに順調に行っても、高速増殖炉が商業ベースで発電を開始するのはなんと40年も先の2050年。
その間にどれだけ核のゴミが溜まっても「再処理」を隠れ蓑に問題を先送りするつもりなのだ。
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コメント(2)
8キロあれば原爆を1個作れると言われるこのプルトニウムを、日本は海外での再処理委託分をあわせ、既に40t近く保有している。
名案!原爆に加工して輸出すれば良いじゃん!!!!!
日本は原爆を造ろうにも、核実験する場所が地理的に存在しないので無理です。
だから必死にプルトニウムを消費しようとMOX燃料を製造し、プルサーマルを開始してますが、これはまさに日本の原発政策の無計画性の象徴です。
本当にこんな大量のプルトニウムをどうするんですかね??
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