Politics

国民が選択した政権交代を検察が潰すのか? リーク報道に終始するマスコミは自滅する

2010年2月 3日 14:04 | コメント(0) | トラックバック(0)

 以下は2月1日発行の『Actio』に掲載した私の文書。
  http://actio.gr.jp

  民主党小沢幹事長が逮捕されるか否かの緊迫した状況なので、緊急にこのブログでも紹介する。

 東京地検特捜部は政治資金規正法違反容疑で、民主党の小沢一郎幹事長周辺へ捜査の手を伸ばしている。小沢氏の政治団体陸山会が購入した土地を巡り、購入資金が収支報告書に実際の年度とは異なって記載されている虚偽記載、さらに資金そのものがゼネコンからの賄賂ではないかとの疑いだ。

 すでに小沢幹事長の元秘書で衆院議員の石川知裕氏は、国会開会前に虚偽記載の容疑で逮捕された。新聞やテレビなどマスコミは連日のように検察のリーク情報を無批判に垂れ流し、立件ストーリーを広報している。例えば、「関係者によると石川氏は小沢氏が虚偽記載に関わったことを認める供述をはじめた」と。石川氏の弁護士は即座に、「完全な誤報」「石川氏がそのような供述をしたことは全くない」と抗議文書を報道各社にファクスしたが、マスコミは事実上これを無視黙殺した。

 なぜ検察とマスコミがこれほどまでに一体化するのか? これについてフリージャーナリストの上杉隆氏は、「検察の狂気 これは犯罪捜査ではなく権力闘争である」と題する記事を週刊朝日に掲載。上杉氏は、「これは、人事と既得権を死守しようとする検察=記者クラブメディア連合体と小沢の『権力闘争』なのである」と述べている。

 さらに1月18日には、危機感を抱いたジャーナリストを中心に「『新選組』化する警察&検察&官僚がニッポンを滅ぼす」と題する緊急シンポジウムも開催された。魚住昭、大谷昭宏、田原総一朗、宮崎学らのジャーナリストや、鈴木宗男や佐藤優など実際に国策捜査のターゲットとなった人たちが発言。

 元検事の郷原信郎弁護士は、「現職の国会議員である石川議員の身柄を、国会の開会直前に、この程度の軽微な罪状で、拘束すること自体が不当です。検察は、どうかしている」「こんな無茶な捜査で、国会議員を逮捕し、さらには与党の幹事長という要職にある人物まで逮捕しようとするなど、本当なら考えられません。『狂気』としか言いようがない」と批判している。

 まさに今起きていることの本質は、正義の代弁者である検察が、汚職政治家を摘発する図式とは到底言えない。私たちは、昨年夏の衆議院選挙の意味を今一度深く考えるべきだ。政権交代を実現した民主党は、「脱官僚政治」を掲げて小泉改革ではほとんど手付かずだった官僚の既得権益に切り込み、人事権まで含めた大幅な省庁改革を目指している。これに対する官僚の抵抗がどれほど激しいものなのかは想像に難くない。

 前原国交相が八ツ場ダム視察に訪れた際、推進派住民代表を集めて対話拒否を演出したのは部下であるはずの国交相官僚だ。鳩山政権が沖縄普天間基地の移設先について結論を先延ばしにしたことに、「アメリカが怒っている、日米同盟の危機だ」と煽ったのは外務省官僚だ。報道された「駐米大使が年明けに国務省に呼び出された異例の事態」とは、実は呼び出しでもなんでもなく、大使の自作自演だったことも明らかとなっている。

 官僚は自分たちの主導権と権益を必死に守ろうとし、マスコミはその意に沿うかのようにリーク情報を垂れ流す。省庁から独占的に情報を享受する記者クラブ制度は、マスコミの強固な既得権益と化しているからである。

 私は、小沢氏が金権政治とは無縁の100%潔白な政治家であるとは思わない。しかし、現在の検察捜査、そしてマスコミの報道姿勢には、戦後日本で初めて達成された政権交代による地殻変動を必死に押し戻そうと暗躍する力を感じざるを得ない。

 環境や平和の問題に取り組むNGOの友人たちは、「民主党に政権が代わって以降、大臣秘書官などと直接話せるようになった。自民党時代には考えられない変化だ」と語っている。政権交代は間違いなく日本社会のなかに新しい風を呼び込んでいる。選挙での一票に終始することなく、国民の政治参加とメディア・リテラシーが今ほど問われている時はない。


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渡瀬義孝 2008年洞爺湖サミットの開催に合わせ自転車で東京~洞爺湖~札幌1500キロを走破したツーリング洞爺湖に参加。持続可能な未来へ向けエコロジーでリベラルなライフスタイルを! yoshitaka@ihope.jp

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