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検証・在日米軍再編と日米地位協定(6)「思いやり予算」をもらいながら米軍は汚染物質を捨て放題
日米地位協定では、アメリカ軍が使用する施設および区域、路線権などは日本が提供するが、維持経費はアメリカが負担すると規定されている。
しかしこれをなし崩し的に反故にし、法的根拠のない「思いやり予算」が日本政府によって大盤振る舞いされてきたことは周知の通りだ。
「思いやり予算」は1978年度から開始され、米軍基地内の日本人労働者の労務費、米軍の隊舎や家族住宅などの施設整備費、光熱水費、訓練移転費なども負担している。
その額は最大で在日米軍駐留経費の80%近くに及ぶ。
しかも、米軍基地や演習場などでは、実弾射撃訓練による山林の火災、赤土流出による河川・海域の汚染、毒ガスや廃油など有害物質の放置がまかり通っている。
地位協定では、こうした基地内の環境汚染などについて米軍はすべて免責されているのだから驚きだ。
地位協定第四条「施設・区域の返還に際しての原状回復、補償問題」では以下のように記されている。
「合衆国は、この協定の終了の際又はその前に日本国に施設及び区域を返還するに当たって、当該施設及び区域をそれらが合衆国軍隊に提供された時の状態に回復し、又はその回復の代りに日本国に補償する義務を負わない」
米軍は日本国土をどれほど破壊しようが、汚染しようがやりたい放題というわけだ。
日本と同様、第二次大戦の敗戦国であるドイツ。
ここでかつてNATO軍との間での地位協定(ボン補足協定)には同様の規定が存在した。
しかし、ボン補足協定は、1959年の締結以来3度も改正されている。
1993年には、ドイツ国内法に基づく環境適合性の審査が駐留軍に義務づけられ、重大な場合はドイツが警察権を基地内で行使できることに改正された。
これにより環境先進国ドイツの厳しい環境基準をクリアーするために、駐独米軍は多大な負担を強いられることとなった。
そのため米軍は、世界的規模の再編のなかで、ドイツ駐留の陸軍第1機甲師団、第1歩兵師団が米本国に引き揚げ、一部はポーランドなどに移転、ドイツ駐留米軍を全体として半減する。
こうした中で、日本だけはむしろ基地・司令機能が強化されようとしているのはなぜか?
言うまでもなく、日本は米軍が駐留するには、世界一オイシイ場所だからだ。
日本の国土、国民の生命や財産、そして主権すら易々と米軍に明け渡し、それを恥じるどころかますます米軍の下請機関化する外務省の変革こそが求められている。
いずれにしても憲法の上に地位協定があり、その上に日米安保が存在する矛盾を根本的に解決しなければならない。
そのためには、まずは主権国家として憲法を最上位の規範として再確立し、日米安保も、ましてや地位協定も憲法の規定のもとではじめて存在し得る当たり前の状態に戻していく必要がある。
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