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検証・在日米軍再編と日米地位協定(3)横田基地爆音訴訟で示された米軍の治外法権
神奈川県の米軍横田基地には「在日米軍司令部」と「第5空軍司令部」が存在する。
基地では昼夜を問わず米軍機が発着し、周辺住民に深刻な騒音被害をもたらしてきた。
ベトナム戦争中には、低空で飛行する米軍機による衝撃波のため、風呂場のガラス窓が割れて浴室に落下し、入浴中の住民が大ケガを負うという事故も起きている。
基地被害に苦しむ周辺住民が、国に対して夜9時から朝7時の飛行差し止めと損害賠償を請求する訴訟を行い、1993年に以下の判決が最高裁で確定した。
「米空軍『横田基地』の軍用機の飛行騒音は、周辺住民の生活を違法に侵害している。国は原告に損害賠償を支払え」
しかし飛行差し止めについてはこう述べるに留まった。
「飛行騒音を発生させているのは米軍であり、横田基地の施設管理権のない日本政府は騒音の発生を防止する立場にない」
そこで米政府を被告として新しい訴訟が開始されたが、最高裁は却下。
「米軍機の飛行は、アメリカ合衆国政府の主権的行為であり、民事訴訟上、日本の裁判権は及ばない」
つまり在日米軍のもたらす被害について、基地周辺住民は、日本政府にも米国政府にも、被害の除去を法的に訴える権利を持ち得ないということなのだ。
その根拠とされているのが日米地位協定である。
第3条「施設・区域に関する合衆国の権利」にはこう記されている。
「合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を執ることができる」
米軍が必要だと判断すれば、24時間演習を行おうが、周辺住民にいくら迷惑がかかろうがお構いなしだ。
これについて外務省は機密文書『日米地位協定の考え方・増補版』でこう合理化する。
「法令の執行のために施設・区域内において米軍の活動が結果的に諸種の規制を受けることとなったのでは、軍隊としての機能を維持できず、任務を有効に遂行しえないこととなる」
「したがって(略)米軍に対しては、施設・区域の管理権を認め、法令の現実の執行は、かかる米軍の管理権を侵害しないかたちで行う」
外務省は、自国民の権利よりも、米軍が「軍隊として機能」することを優先すると公然と語っている。
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