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検証・在日米軍再編と日米地位協定(1)普天間基地の米軍ヘリが市街地に墜落しても日本の警察権すら無視される現実

2009年10月30日 09:26 | コメント(1) | トラックバック(0)

 沖縄・普天間基地の移設を巡って鳩山政権とアメリカ側との攻防が始まっている。

 市街地の真ん中に基地が存在し、日常的な危険にされされている沖縄の人々。
 それを象徴する衝撃的な事故が2004年8月13日に起きた。

 沖縄国際大学構内に米軍海兵隊ヘリが墜落したのだ。

 事故直後、米兵約50人が沖縄国際大学構内に入り、一方的に事故現場を封鎖した。
 米軍によって本館から大学職員は退去させられ、沖縄国際大学の学長すら構内に入れなかった。

 米軍は日本側に何の説明もすることなく一方的に事故機を回収すると共に、現場の土を大量に持ち去っている。
 恐らく機体部品に使用されていた放射性物質の汚染を隠蔽するためだろうと言われている。

okinawa200408.jpg 沖縄県警が合同で現場検証を申し入れても米軍側は「日米地位協定」を盾にこれを拒否した。
 現場検証を拒否された沖縄県警幹部は、「こんなばかなことは直さないといけない。操縦士の名前すら教えてもらえていない」と憤慨したほどの屈辱的事態だった。

 ところがその後日本政府は、米軍のとった行動に問題はないとの弁明に終始した。
 米軍が事故現場周辺を立ち入り禁止にし、事故機の機体を勝手に回収した根拠は、地位協定23条「軍及び財産の安全措置」にあると説明したのだ。

 しかし、23条ではこう記されているだけである。

 「日本国及び合衆国は、合衆国軍隊、合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族並びにこれらのものの財産の安全を確保するため随時に必要となるべき措置を執ることについて協力する」

 米軍が行ったのは「協力」ではなく、一方的な「封鎖」である。

 米軍が沖縄県警の現場検証を拒否したことについても政府は、地位協定17条10項に関する日米合意を挙げて説明した。

 「刑事裁判管轄権に関する事項」を定めたこの箇所では、「合衆国軍隊の正規に編成された部隊又は編成隊」についてこう定めている。

 「施設及び区域の外部においては、前記の軍事警察は、必ず日本国の当局との取極に従うことを条件とし、かつ、日本国の当局と連絡して使用されるものとし、その使用は、合衆国軍隊の構成員の間の規律及び秩序の維持のため必要な範囲内に限るものとする」

 この条項では、基地・用地外での米軍の警察権は、米兵同士のケンカを止めさせることなどに限られるとしている。
 これを根拠に米軍が沖縄県警の現場検証を拒否することなどできないのは明らかである。

 さらにこの10項には、米軍機の墜落に際しての合意事項が付帯されている。

 「合衆国軍用機が合衆国軍隊の使用する施設又は区域外にある公有若しくは私有の財産に墜落又は不時着した場合において(略)日米両国の当局は、許可のない者を事故現場の至近に近寄らせないようにするため共同して必要な統制を行う」

 条文上はあくまでも「共同して必要な統制を行う」とされているだけだ。

 つまり現行の日米地位協定からしても、沖縄国際大学を米軍が封鎖し、沖縄県警の現場検証要求を拒否して一方的に機体を回収した米軍の行為は、明らかな日本国の主権の侵害なのだ。

 だがこれまで自公政権や外務省は、こうした米軍による主権侵害に抗議するどころか、あたかも米軍のスポークスマンのように振舞いつづけてきた。

 墜落現場が米軍基地内ならまだしも、市街地に外国の軍用機が墜落してあわや大惨事となるような状況にありながら、自国の警察権すら行使できないとはどういうことか?

 もしこの事故が東京都心のど真ん中で起きても、米軍は同じような態度を取っただろうか?
 まさに沖縄は未だに「捨て石」とされているのである。

 そもそも冷戦時代の真っ只中、日米安保体制の確立を最優先に作成された現在の日米地位協定そのものが時代遅れだ。

 外務省機密文書を暴露した『地位協定の考え方・増補版』は、その矛盾に満ちた現実をあますところなく暴き出している。


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コメント(1)

> 沖縄・普天間基地の移設を巡って鳩山政権とアメリカ側との攻防が始まっている。

鳩山政権によるヘリ基地を引きとめ交渉が進んでいると見るべきです。

出たがるアメリカ、引き止める日本の構造を見ないとこの問題は解けません。

宜野湾市の資料
■「普天間飛行場のグァム移転の可能性について」説明資料_平成21年11月26日

http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2582/37840/37844.html

2008年9月15日に、海軍長官から米国下院軍事委員会議長に国防総省グアム軍事計画報告書として「グアムにおける米軍計画の現状」が報告された。その中で沖縄から移転する部隊名が示されており、沖縄のほとんどの海兵隊実戦部隊と、岩国基地に移転予定のKC130空中給油機部隊を除いて、ヘリ部隊を含め普天間飛行場のほとんどの関連部隊がグアムに行くと示された。

■「普天間基地のグァム移転の可能性について」プレゼンテーション資料http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/091211_mayor_ginowancity1.pdf

■「普天間基地のグァム移転の可能性について」配布レジュメhttp://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/0912_mayor.pdf

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渡瀬義孝 2008年洞爺湖サミットの開催に合わせ自転車で東京~洞爺湖~札幌1500キロを走破したツーリング洞爺湖に参加。持続可能な未来へ向けエコロジーでリベラルなライフスタイルを! yoshitaka@ihope.jp

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