Politics
八ツ場ダム建設中止で納税者の意思を無視した石原都知事の寝ぼけた発言 国に負担金を返せと言う前に新東京銀行の莫大な赤字の責任を取るべきだろう
民主党が公約に掲げた八ツ場ダム建設中止。
政権交代が現実のものとなり、国土交通省は八ツ場ダム(群馬県)本体工事の入札を延期した。
議会制民主主義である以上、国交省が入札を中止したのは当然だ。
民主党は突然八ツ場ダム中止を言い出したのではなく、先の総選挙で公約の一つに掲げて圧倒的な支持を得た。
有権者に対する責任を果たそうとすれば、八ツ場ダム中止は当然の選択だ。
ところが、これに対して様々なリアクションが起きている。
東京都の石原都知事は、「東京だって分担金を出資した。これが国の意思で(建設が)中止になったら当然、返還請求する」と述べた。
石原都知事は意図的に国と東京都の対立としてこの問題を描こうとしているが、とんでもないレトリックだ。
東京が分担したと言うが、そのお金は国民が納めた税金である。
その国民が、民主党政権を選択したのだ。
なぜか? ダム建設をこれ以上無理矢理進めることは、さらなる税金の浪費にしかならないと判断したからである。
この点について、八ツ場あしたの会の渡辺洋子さんは次のように語っている。
http://www.actio.gr.jp/2009/09/04142940.html
「国の名勝、吾妻渓谷に八ッ場ダムをつくる最初の構想が発表されてから、今年で57年目になる。国は総選挙後、いよいよ本体工事に着手し、2016年3月までにダムを完成させるという。けれども、工事の進捗状況からすれば、予定通りにダムができる可能性は限りなくゼロに近い。
八ッ場ダムは今世紀に入ってから、工期の延長と事業費の増額を繰り返し、関係都県(首都圏1都5県)の議会は計画の変更を三度呑んできた。しかし、四度目の計画変更がすんなり受け入れられるとは考えにくい。東京など下流都県は、昨年、三度目の計画変更を呑むにあたって、『やむを得ないものとして同意』したものの、工期の再延長、事業費の再増額が今後ないよう求める異例の意見を付した文書を国交大臣に提出している」
渡辺さんは、「付け替え国道の進捗率はわずか3%」だとも暴露しているが、八ツ場ダムの付帯工事は大幅に遅れ、JR吾妻線の川原湯温泉駅代替地の取得の目処すら立っていないのが現状なのだ。
石原都知事は、八ツ場ダム建設はすべて国の責任であるかのように被害者ぶって語っているが、そもそもこんな無駄なダム建設に追随してきた東京都の責任も問われているのだ。
7月の都議会選挙でも、八ツ場ダムを容認してきた与党自民・公明は惨敗したことを忘れてはならない。
ダム建設を続けるにしても、中止して地元住民の生活再建のために様々な補償を行うにしても、すべてそれを負担するのは国民なのである。
ところが石原都知事は、あたかも「東京都の金=自分の金」であるかのようなレトリックを使って問題の本質を誤魔化している。
民意によって選択される八ツ場ダム建設中止に文句を言う暇があるなら、自らの独断専行で立ち上げた新東京銀行が大失敗して500億円を超える負債を出した責任にこそメスを入れるべきだろう。
その負債額は、東京都がこれまで八ツ場ダム事業で負担してきた457億円をはるかに上回り、さらに400億円追加融資を都民に負担させたのである。
「新東京銀行の赤字分を埋め合わせするために、八ツ場ダム事業の負担金を返して欲しい」とでも言えば、まだ少しは整合性があるが、いずれにしても石原都政の主体的責任こそが問われている。
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コメント(2)
群馬県知事 「地元住民や関係市町村、一都五県の意見を聞くことなく建設中止したことは言語道断で極めて遺憾。」
埼玉県知事 「民主党の公約そのものがルールを無視したもの。」
東京都知事 「基本的に建設反対に反対。7割もできているプロジェクトをやめる意味は、理解できない。」
立地予定の群馬県を除く周辺の1都4県の知事は、中止の際には支出済みの負担金約1500億円の返還を求めることで一致した。
治水の必要性は、河川の流域に住んでおらず、浸水被害を経験したことのない鳩山由紀夫には実感はないはず。
後始末をどうするのか、例えば、既にできている高さ約100mの巨大な複数の橋脚は、撤去するのか放置するのか民主党は具体策を示さなければならない。
在日民主党さん
コメントありがとうございます。
>後始末をどうするのか、例えば、既にできている高さ約100mの巨大な複数の橋脚は、
>撤去するのか放置するのか民主党は具体策を示さなければならない。
これについてはおっしゃる通りだと思います。
私は八ツ場ダムを中止すべきだと思いますが、ダム建設に翻弄されてきた地元の方の生活再建支援法を整備しなければ無責任です。
鳩山内閣は必ず生活再建支援を行うべきだと思います。
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