Ecology

浜岡原発を考える会・伊藤実さん講演(5)質疑応答では再度東海地震について

2009年8月21日 10:43 | コメント(1) | トラックバック(0)

【質問】

 伊藤さんもお話しされていた東海地震については、政府サイドからも災害に対する備えが呼びかけられていますが、浜岡原発では予想される地震にどの程度の対策を立てているんでしょうか。

(伊藤さん)

 行政側としては、東海地震に対して膨大な予算をつぎ込んで予知と防災に努めています。東海地震は予知できるという前提に立ってのものです。

 ただし、浜岡現地では「原発と地震」をリンクさせての防災訓練は一度も行われていません。原発の危険性をイメージさせるということは、原発に対する不信感を招くと行政が配慮しているのでしょう。

itou-image12.jpg

 今まで静岡県の地震防災の中で、浜岡原発と東名高速と東海道新幹線をリンクさせる事は無かったんですが、ここ数年の間に東名高速と東海道新幹線についてはそれなりの事をやり始めました。

 浜岡原発の問題を地震と絡めてやるということは、現実的に不可能だと思うんです。外に逃げるといっても道路が壊れたり橋が壊れたりします。海岸線沿いは150号という国道が走ってるんですが、神戸で起きたような液状化現象が起こるかもしれない。

 結局、放射能の被害から逃れるには風上に向かって走るしかない。これは原始的なんだけど、学者なんかもコレしかないと言ってます。後は鉛の核シェルターに入るとか。

 現実的には、地震が起こった後ではそういう事が不可能なので、行政側としても東海地震とそれによって起きる原発事故には触れたがらないんです。

 しかし今の世論の盛り上がりは中電も無視しにくい。阪神大震災の以降にも中越地震とかスマトラ地震とか、石橋教授も原発震災を言っているし、地震予知連絡会会長の茂木清夫さんも4月9日に静岡県に来て講演されたりします。

 とにかく中電は今まで通り「原発は安全だ安全だ」と言ってるんですが、今年の2月になりまして何百億円かけての耐震補強工事を発表しました。浜岡1、2号機は450ガルの地震加速度までしか耐えることが出来ない設計です。阪神大震災は最大833ガルだった。東海地震説が発表されてから作られた3、4号機は600ガルなんですね。同じ敷地内なのに耐震設計が違うのはおかしい。

 それともう一つ、浜岡原発の下に断層が走ってます。中電は死断層だと、動かない断層だと言ってますが、学者に言わせると300メートルぐらいのボーリング調査じゃわからないと言ってます。もっと調査する必要があると言っている土地の上に、5号機なんか建てちゃってるんです。

 ようやく中電も「絶対安全」なんてことも言いづらくなったか、1000ガルにも耐えられるような耐震補強工事を行うと発表してますが、具体的にどうするかはまだ決まってません。先日原子力安全委員会の耐震委員会から説明を求められたんだけど、まだ発表できる段階じゃないと断ってます。

 東海地震が起きたら、まずただでは済まないだろうというのは、私たちの周りにいる配管工だとかの工事に携わった人達が言ってます。老朽化してますから、地震なんかなくても危険です。

 2001年に水素爆発での配管破断が起こったのはご存じですか? 配管の中で水素が溜まって起こったんですが、こんな事は世界でも初めての事例です。そこの現場を私も見ました。170キロの鉄の扉が吹っ飛んでましたよ。

 地震がなくてもそんな有様なのに、地震が起きたらどうなるかわからないというのが石橋教授など研究されている方の見解です。

(2005年4月3日 「ひと・まち交流館京都」にて)

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コメント(1)

福島の原発事故が起ったとき,すぐ浜岡原発の事を思いました。そのあと伊藤さんの記事を読み,本当に怖くなりました。 浜岡の人達,静岡県の人達も今は原発事故の前の福島の人達のように平穏な生活ですが,福島の事故を知った今,浜岡原発停止を訴えなければなりません。あの事故は福島だけでなく,国の事故です。そしてその被害は世界中の人達に及びます。この記事を英語で書いて,世界の向けて発信してください。

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渡瀬義孝 2008年洞爺湖サミットの開催に合わせ自転車で東京~洞爺湖~札幌1500キロを走破したツーリング洞爺湖に参加。持続可能な未来へ向けエコロジーでリベラルなライフスタイルを! yoshitaka@ihope.jp

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