Politics

無差別殺人事件のモデリングを許さない報道と処罰が求められている

2009年7月 8日 13:52 | コメント(0) | トラックバック(0)

 大阪でパチンコ店に放火する無差別殺傷事件が起きたが、明らかにこれを真似たと思われる事件が千葉で起きた。

 ハローワークの職員が、仕事を斡旋してくれないと不満を抱いた女性にガソリンで火をつけられたのだ。

 こうした事件が起きる度にマスコミは大騒ぎするが、模倣犯罪=モデリングを許さない淡々とした報道と厳格な処罰が求められている。

 社会学者の内藤朝雄は、昨年の秋葉原通り魔事件の直後に、自らのブログ(http://d.hatena.ne.jp/izime/)で以下のように警告した。

 「マス・メディアは、模倣犯が起きないように配慮して報道するべきだ」
 「一部のみじめな者たちが、殺人を実存的な美学としてイメージし、語り合う、流行のきっかけにならないようにしなければならない。犯人を、ただの犯罪者以上でも以下でもなく、報道すること」

 残念ながら内藤が心配した通り、これを模倣する事件が翌月、八王子で起きた。
 なぜ模倣犯が出るのかについて私は内藤にインタビューしたことがある。
   http://www.actio.gr.jp/2009/01/07062433.html

 彼は次のように語った。

 「秋葉原で起きた大量刺殺事件の報道を見て、ほとんどの人は『犯人は悪い奴だ』『被害者は可哀そうに』と思うわけですが、ごく一部の人たちは世界そのものを恨んでいます。被害者よりも犯人の方に自分を重ねて、絶望的な状況にある自分が一発逆転するファンタジーを妄想する危険性があります。そのなかのさらにごく一部の人たちは、実際に事件を起こしてしまうわけです」

 「一部のみじめな人たちは、個別の怒りや恨みを世界全体への怒りや恨みに転嫁したり、世界全体を破壊するファンタジーを生きることで全てに対して復讐できると錯覚する場合があります」

 「『幸せで真っ当な人生を生きてきた人が、自分の手によってすべてを無くしたんだ、ざまみろ』という歪んだ情念はよくあることで、それによって犯罪が引き起こされることは、いつの世にもあります」

 「最も重要なことは、その際、人々にとっての『人間の世界』が、犯人をドブネズミを処理するようにあっさりと処罰する以上でも以下でもないというムードに包まれていることです。それならば、少なくとも模倣犯罪を防ぐことができます」

 内藤はとりわけ、マスコミの報道姿勢を厳しく批判している。
 こうした事件が起きる度に大騒ぎし、最悪な場合には加害者の行為になんらかの社会的意味付与すら行おうとする。
 「事件の背景には格差や貧困、失業などの社会問題がある・・・」などと。

 しかしこうしたマスコミの報道姿勢は、視聴率を稼ぎ紙を売ろうとするためのさもしい商売根性でしかない。
 これ以上のモデリングを許さない報道が問われている。

 

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