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八ッ場エコサイクルツアー2日目(1) 吾妻渓谷で手当たり次第に工事を進める国交省

2009年5月20日 12:07 | コメント(0) | トラックバック(0)

 2日目は未明から降り出した冷たい雨のなかのスタート。
 前日の鴇沢さんのトラブルもあり、安全第一で川原湯温泉まで輪行することに決定。

20090517-1.JPG

 午前7時前にキャンプ場を出て、30分で渋川駅へ。
 あわてて輪行準備を終え、7時49分発の吾妻線乗る。

 9時前に川原湯温泉に着き、駅のトイレに入るとなんとウォシュレット。
 原発同様に地元に金が落ちているのが端的に分かる。
 その日の宿となる山木館へ立ち寄り、見学会には必要のない荷物を預ける。
 そして午前10時からの八ッ場あしたの会主催の現地見学会に合流。
 私たちを含めて20名近くが参加した。

 ガイドは八ッ場あしたの会事務局長の渡辺洋子さん。
 まずは川原湯温泉駅から国道沿いに吾妻渓谷を下り、鹿飛橋までを往復。 

 

20090519map.jpg

 瀧見橋から前方に見える工事現場は、ダム本体工事のために吾妻川の水を迂回させる導水路建設。
 すでに本体工事を前提に着工されている。

20090517-2.JPG

 工事現場の先に小高く見えるのは、小蓬莱。
 この小蓬莱の手前にダム本体が建設される予定だ。

  20090517-3.JPG  八ッ場ダムを巡る問題は無数にあると言えるが、その一つは地質問題。
 そのそも吾妻渓谷の地質は、浅間山の大噴火によって吾妻川に流れ込んだ大量の土石流によって形成されている。
 そのため地質は極めて不安定で、1970年の第63回国会では、当時の文化庁・内山文化財保護部長は次のように答弁していた。
 

「熱変質をした地質がずっと続いているものと考えられるということで、ダムの基礎地盤としてはきわめて不安定」

「その付近に河床を横断する3メートル幅の岩の断層がある・・・ダムが非常に不安定」 「岩盤に節理が非常に多い・・・大型ダムの建設場所としてはきわめて不安定の状況」

      詳細は八ッ場あしたの会のHPを見て欲しい。
  http://www.yamba-net.org/modules/tinyd2/print.php?id=4

   この問題について国交省八ッ場ダム建設事務所は以下のように弁明している。
  http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/faq/q0/q0_2.htm

   さて、どちらが正しいのか?
 いずれにせよこうした重大な問題を抱えているにも関わらず、すでに国交省は手当たり次第にダム関連工事に着手している。

 ダムが建設されたらこの地域のJR吾妻線も国道145号も水没するから、付け替えのための橋やトンネル工事はどんどん先行している。

20090517-9.JPG 例によって環境に配慮しているとPRしているが、至る所で山肌が削られており、痛々しいかぎりだ。

20090517-4.JPG

 鹿飛橋からのこの美しい景色も当然ダムの底に沈む。

20090517-5.JPG ダム本体予定地周辺を散策した後、今度は川原湯温泉街の移転代替地へ向かう。
 山の斜面に造成された代替地への道はものすごい激坂。
 他の参加者は車で移動したが、私たちは必死で自転車でついていく。

20090517-6.JPG ここが造成された斜面。
 渓谷の反対側の斜面でも、いおたるところで山肌が削られて代替地造成や付け替え国道の工事が行われている。
 実はこの代替地造成が始まったのはつい最近。
 しかも移転する住民は移転補償金のほとんどをこの代替地取得のために費やす以外ない。
 それ以外に引越し費用や新築費用が必要だから、これでは川原湯温泉街が移転することなど事実上不可能だ。
 結局多くの住民はこの地を出ていかざるを得ない状況に追い込まれる。

 その一方で、すでに付け替え工事が始まっているJR吾妻線だが、肝腎の川原湯温泉駅の移転予定地取得の目処はたっていない。
 最近毎日新聞全国版で明確にダム建設に反対する意思を示した豊田乳業さんは、国交省のやり方をでたらめだと批判している。

20090517-7.JPG それでも、総選挙前に川原湯温泉街の一角に、湖面横断道路のための橋脚の基礎工事を1本でも発注しておくのが国交省の狙い。
 八ッ場ダム見直しを掲げる民主党が勝利しても、既成事実を積み上げることで頑としてダム建設を止めるつもりはないらしい。

 一度走り出したら止まらない公共事業。
 どれだけ無駄な税金が注がれ、どれだけ地域住民が苦しめられ、どれだけ自然が破壊されようが、官僚は既得権益を手放さない。
 現地を目の当たりにすれば、国交省のデタメラさがはっきりと分かる。 

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