Review

映画『デイジー』 自転車王国オランダでのオールロケはサイクリスト必見

2009年5月 9日 21:34 | コメント(0) | トラックバック(0)

 韓流『レオン』とも呼ぶべきこの映画。
 ストーリーや映画の評価はともかく、私は自転車乗りにぜひこの映画を薦めたい。

 舞台設定はオランダ。当然現地でのオールロケとなっている。
 オランダと言えば、知る人ぞ知る自転車王国。
 映画のあらゆる場面に自転車が登場する。

 街並みを映しても、田舎道を映しても、どこでもヘルメットをかぶったサイクリストが気持ちよさそうに自転車に乗っている。
 勿論エキストラなんかではない。これがオランダの普通の光景なのだ。

 そもそもヒロインのヘヨンが登場する冒頭のシーンからして自転車に乗っている。
 彼女が恋するジョンウの部屋にもロードバイクがしっかり置かれている。

daisy_1.jpg


 さらに一歩踏み込んで言わせてもらえれば、この映画で重要な意味を持つ広場。これはアムステルダムの美しい街並みのなかで極めて存在感ある場所となっている。
 オープンカフェがずらりと並び、広場では絵描きたちが肖像画を書いている。
 こんな自由で美しい広場は日本にはない。

daisy_2.jpg

 しかも車は入ってこれない。歩道と車道の区別はなく、石畳のなかで歩行者と自転車のみのゆったりとした時間が流れている。
 この広場なくして、この映画は成立しなかっただろう。

daisy_3.jpg

  蛇足だが、オランダでは1960年代末に「ボンネルフ運動」と呼ばれる新しい道路をつくる運動が始まった。
 これは教え子の小学生を交通事故で亡くした一人の女性教師が立ち上がり、「子どもの交通事故をなくすために、車に独占された道路を自分たちの暮らしの道に変えよう」と呼びかけたものだ。

 この運動はオランダの道路行政を変え、道路は単なる移動スペースではなく住人が憩う場となった。
 ボンネルフ運動について詳しく知りたい人は以下のページがお薦め。
  http://www.actio.gr.jp/2008/09/08124135.html

 日本では今、若者の車離れが加速し、代わりに自転車に乗る人が増えている。
 もういい加減に車優先ではなく、歩行者や自転車が安心して楽しめる空間をつくるべきではないのか。

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