Ecology
地震により700年分の放射能を放出した柏崎刈羽原発7号機 運転再開は許されるのか?
2007年7月の新潟県中越沖地震で重大なダメージを受け停止していた東京電力柏崎刈羽原子力発電所7号機の運転が再開される見込みとなった。
新潟県の泉田裕彦知事と県議会が、運転再開を容認したからだ。
マスコミはこぞって「夏の電力需要増加を前に」と東電側の説明をそのまま掲載しているが、昨年も一昨年も真夏のピーク時すら停電は起きなかった。
政府や電力業界は、「温暖化対策のために原発の稼働率を上げることが必要だ」と主張するが、高速道路料金を値下げしてやたらと車を走らせようとしながら温暖化対策はないだろう。
何よりも重要なことは、地震で柏崎刈羽原発に何が起きたのかである。
昨年春、地元で行われた桜の異常花率調査では、それまでの値を大幅に上回る異常花率が観測された。
http://ihope.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=326
私はこの調査発表の記者会見を取材したが、物理学者の槌田敦さんの分析はかなり衝撃的な内容だった。
記者会見の模様は以下の記事に掲載されているが、槌田さんの分析のポイントをピックアップしておきたい。
http://www.actio.gr.jp/2008/12/20063708.html
2007年7月16日の地震の際、7号機排気筒の放射線モニターは放射線をまったく検出していない。
同時に敷地内9基のモニタリングポストでも地震当日早朝の雨による変化のみで、地震直後に変化はなかった。
雨が降れば自然界の放射能が落ちてくるので、これは通常の変化。これにより東京電力は放射能は全然出ていないと安心していた。ところが翌17日、たまたま1週間毎の排気筒定期測定が行われた。
これは排気筒の空気をフィルターに通し、そこに溜まる放射性物質を測定するもの。
この測定で大量の放射性ヨウ素が検出された。
これにより東京電力は大慌てする。
この日東京電力は、放出量は約3億ベクレルと速報。その後7月27日、東京電力は放出されたヨウ素の内訳を市民団体に口頭で説明した。
それによると、ヨウ素131が0・23億ベクレル、ヨウ素133は1・8億ベクレル、ヨウ素135は1・1億ベクレル。
東電は総計で、これを全部足した数より多めの約4億ベクレルと発表。ただしこの発表には半減期の短いヨウ素132と134は含まれていない。
半減期が1~2時間と短いので測定できなかったから。それを含めればどのぐらいの量が出たのか。
これら5種類のヨウ素の発生確率はほとんど同じなので、約3億ベクレルを加算。そうするとヨウ素の放出量の合計は約7億ベクレルとなる。通常運転でも原発は常時ヨウ素を放出しており、東京電力の発表では、1年間で100万ベクレル程度。
これと比較すると、7号機は1年で放出する量の700倍ものヨウ素を7月16日と17日の2日間で放出したことになる。これは大変な量。さらに問題なのは、これだけ大量の放射能を出しながら、排気筒の放射線モニタには全然変化がなかったこと。この放射線モニタが当てにならないことがはっきりした。
さて、こんな7号機の運転再開を安易に認めていいのか?
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